新恐竜秘宝館

Vol.52 秋の夜長の恐竜的過ごし方 III

結局の所、1年前の秘宝館Vol.43で紹介した「スタン頭骨」の骨の名称は覚えられずこの頃は箱にしまわれたまま。所詮アカデミックな事をするのは無理があった今年の秋はB級恐竜映画でも見ながらチビチビやるのが分相応かな…とまあ、情けないイントロで始まった今回はB級映画ではなく、チビチビやる恐竜のお酒と酒器の話です。もっとも、私は酒の味を解する器量は無く、それに殆どは空き瓶をもらっただけなので、味の紹介は出来かねますが悪しからず。

最も自慢の品が写真 1の「中華竜鳥酒」です。
秘宝館Vol.2でも紹介していますが改めて。遼寧省恐竜ツアーの際、3個しかなかったのをツアー仲間で我先にと奪い合った(!)思い出の品です。中華竜鳥はレリーフになっていて、純中国製の恐竜グッズ(文房具から展示用の骨格レプリカまで含めて)としては異例のセンスの良さ。器の素材ともよくマッチしていて観賞用として最高です。いかにも中国といった箱に入っています(写真 2)。中身はお土産として恐竜倶楽部仲間に振舞ったのですが、白酒(バイチュウ)というやつで、味の方は不評でした。

写真 1
写真 2

かつて、あの伝説の恐竜専門誌「恐竜学最前線」にお遊びの“架空の広告”ページがあり、ワイルドターキーならぬワイルドティラノのボトルの写真が載っていましたが、恐竜ラベルの酒瓶は創作するまでも無く実在します。写真 3のT-REXビールは頂き物で由来がわかりませんが、ワインの方は東京世田谷区のイタリア料理店「スパザウルス」の特製です。

写真 3

写真 4は、マグカップと表記されていますが、丁度小ジョッキと同じ位なので、こいつをギンギンに冷やしてビールを飲んだらさぞや美味かろうと…(もったいなくてとても出来ませんが)。福井恐竜博物館で2001年に「ロイヤル・ティレル古生物学博物館の恐竜たち」展が開催された時に売られていた物で、ティレル博物館のグッズです。福井の恐竜仲間が購入して送ってくれた物なのですが、なんとこう見えてもレプリカなのです!。右はティレル博物館所蔵のアルバートサウルスの尾椎、左はロイヤル・サスカチワン博物館所蔵のティラノ「スコッティ」の尾椎。これを思いついた人は本当に偉い!おそらく椎骨を何かの拍子で縦に置いた時にひらめいたんでしょうね。写真 5は同じくティレル博物館のロゴ入りショットグラスです。  

写真 4
写真 5

写真 6はヤフオクで手に入れた、イタリアのリキュール。他にも何種類かある様なので探しています。顔つきがちょっと嫌ですが。写真 7は、比較的巷に出回っている、ネッシーのミニボトルです。当然スコッチウイスキー。  

   
写真 6
写真 7

写真 8は1990年代初頭の恐竜ブームに便乗した徳利とお猪口のセット2種。椎骨ジョッキと比べるのもなんですが、せめてもう一捻り欲しい所ですね。  

   
写真 8
写真 9

おまけにソフトドリンクをどうぞ(写真 9)。
ミネラルウォーター左は富山産、右はロンドン自然史博物館で購入。真ん中のイグアノドンが描かれたお茶は岐阜・白川郷産で、お土産紀行で紹介し損ねた物。1992年製造と書かれていますが未だ中身も健在です。


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田村 博 Hiroshi Tamura

ジャズピアニスト。1953年1月27日生まれ。
恐竜倶楽部草創期からのメンバー。恐竜グッズ収集家として知られる。東京、横浜のライブハウスを中心に活動中。
1996年に、ベースの金井英人のグループの一員としてネパールでコンサートを行った。「開運なんでも鑑定団」などテレビ番組や雑誌に度々登場。「婦人公論」2002年7/22号で糸井重里氏連載の「井戸端会議」で国立科学博物館研究室長・富田幸光氏と対談。千葉県市川市のタウン誌「月刊いちかわ」に、恐竜に関するエッセイを半年間連載。1998年の夏には群馬県と福島県の博物館の特別展にコレクションを提供。2000年夏には福井県「恐竜エキスポふくい2000」にコレクションを提供、サックス奏者、本多俊之とのデュオで、恐竜をテーマにしたコンサートを行った。